非現実Blog

自然✖アニメ。子供の頃の感性を大事にしたい。そんなブログになる予定です。

音楽系アニメの本気『キャロル&チューズデイ』【レビュー/感想】

時代とニーズ

アニメは時代に左右されるとはあまり思いません。

むしろ、現実とは違う世界感がアニメの良さでもあります。

 

しかし、アニメのジャンルの中でも、「音楽系アニメ」は時代に合わせたものもあります。音楽は時代によって、流行り廃れがありますからね。

と言っても自分は、コナンの世界観が好きなので、少し古い、ネオンが似合う曲が好きなんですけどね。

 

昨今の流行りはいったい何だろう、可愛い女の子とかっこいい男の子が歌って踊る、そんなアニメも流行りなのだろう。

しかし、2012年ごろから音楽の更新がない自分が考察した結果、「chill out」だと、「エモさ」だと。

 アニメの可能性は無限大

youtu.be

 

・キャロル&チューズデイ(carole&tuesday)

放送:2019年4月~10月

話数:全24話

製作:BONES

ジャンル:音楽

 

きっと忘れない。あの、永遠のような一瞬を。あの、ありきたりな奇跡を。

人類が火星に移住してから約50年、火星では人口知能(AI)が流行りの音楽を生み出す時代。生の音楽は珍しいとされていた。

 

そんな時代に、アコースティックギターが好きな、田舎の裕福な家庭に生まれた少女、チューズデイ。政治家の母の閉塞的な教育に嫌気がさし、一人ギター片手に家出をする。

首都に着くないなや、荷物を盗まれ、都会の洗礼を受ける。

そんな時に出会うのが、仕事が長続きせず、しかし前向きな少女。

橋の上で一人キーボードを弾いていた、キャロル。

境遇は違えど二人の夢は、ミュージシャンになること。

 

意気投合した二人は夢のために、音楽を作りながら共同生活を始める。

SNSを通じて気弱な少年ロディ、昔バンドをしていた自称マネージャーのガスと出会う。地道な音楽活動は少しずつだが、確実に夢に向かっていた。

一方で、子役で一躍有名なもう一人の少女がいた、アンジェラ。

モデルからの歌手への転向というニュースに、世間の目は彼女に向けられていた。

 

新人アーティスト発掘番組から、この二組は鮮烈な印象を世間に植えつけ、アンジェラは歌手デビュー。しかし、キャロルとチューズデイはレコード会社と折り合いがつかずに、遠回りしながらインディーズ配信を目指すことに。

その過程で、政治に巻き込まれていく、キャロルとチューズデイ。

有名ゆえの苦悩に押しつぶされていく、アンジェラ。

 

この苦境を打破するために、火星のミュージシャンが集い、のちに火星の歴史に刻まれることになる、「奇跡の7分間」が始まる。

 

圧倒的な曲数とこだわり

全24話の中で挿入歌が39曲。OPとEDを合わせれば、43曲。

この曲数だけでアルバム2枚できるボリュームです(笑)

実際に、前半と後半のクールで1枚ずつアルバムが出ています。

音楽アニメで、作中には披露されないキャラソンなどで、曲数が多いのはどのアニメでもありえますが、単純に挿入歌だけで言えばかなり音楽に力を入れているアニメだということがわかります。

 

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(C)ボンズ渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

曲数だけではなく、その製作にもこだわりがみえます。

まず、楽曲の製作陣の豪華さです。

アニメの一番最初に流れてくる音楽といえば、オープニングです。

1クール目のオープニングを手掛けたのは、Nulbarich。作品の世界観にばっちり合った、メロウでグルーヴが心地いい。

キャラクターが歌うOPもいいですが、実際にNulbarichが歌うセルフカバーも是非聞いてほしいです。

そして、この作品の中核を担う「奇跡の7分間」の楽曲を手掛けたのは、Evan BogartとJustin Grayの世界的プロデューサー。この二人が手掛けたアーティストというのも、BeyonceAvril Lavigneなど、世界的アーティスト達。

この他にも、国内外から様々なジャンルのアーティスト達がこの作品に花を添える。

 

ここにきて今更感もありますが、このアニメの楽曲はすべて英語歌詞です。

Netflixで全世界独占配信を行うことが製作前に決まっていたというのもありますが、監督の音楽に対する情熱がうかがえます。

さらに、作中の音楽シーンは、スタジオで演奏やダンスをカメラで多角的に撮影し、それを元にアニメーターが描き起こしていく、本物を追及したアニメに仕上がっています。

 

音楽に負けない世界感

 音楽アニメにありがちな、楽曲がフューチャーされすぎて内容が二の次にされてしまうことがあります。

ただ、そんなアニメでもそのファン達は、内容も最高と言うでしょう。

なので自分もそういった目線から言っていきたいと思います。

 

正直1クール目は、少し成り上がり要素もありながら、音楽の世界観に圧倒されます。

未来の話ですが、建物や絵がどこか懐かしさを醸し出していて、その世界観に引き込まれます。

2クール目からは、一気に変わります。

音楽と政治は切っても切れない、現代でもありうる問題です。

チューズデイの母親の大統領選挙に絡んだ問題が、純粋な主人公たちに影を落とします。しかし、この苦難に立ち向かう姿に心打たれます。

まっすぐで、不器用なキャラクター達を応援してほしいです。

 

 

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