騙されたと思って…いや、騙された。『メイドインアビス』【レビュー/感想】
どっぷり穴にハマる
自分がアニメを観るにあたって重要視しているのは、「絵」なんですよね。
キャラクターはもちろん、背景もアニメの一部ですから、どれが欠けてもダメなんだと思います。
１に絵、２に内容、3に音楽って感じで、人それぞれ見始める決め手って違うと思うんです。
そうゆう観点でみると、やっぱり日本のアニメは多種多様の人にむけて作られているなぁと感じますね。
ほんとに、アニメを作っている方々には感謝しかありません。
こんだけ前置きで絵が重要だと言っておきながら、正直キャラクターの絵に騙されて魅入ってしまった作品です。
文字通り、「穴にハマる」アニメです。
この世界観にやられた
放送：2017年7月～9月
話数：13話
製作：キネマシトラス
あこがれは止められない
人類最後の秘境と呼ばれる、巨大な縦穴「アビス」。
その大穴の縁には、街が形成され、大穴から見つかる日々の糧や超常の「遺物」を探すため探窟家と呼ばれる人たちが、命がけで未知のロマンを求めて生活している。
なぜ命がけなのか？
それは、この大穴に生息する危険な生物と、「アビス」の呪いのせいである。
アビスに潜り、下底部から地上に戻る際に「上昇負荷」、通称「アビスの呪い」と呼ばれる事象の影響を受ける。
アビスはいくつかの階層に分かれており、比較的浅い層ではめまいや吐き気など軽度の症状で済むが、深層になればなるほど症状は重くなる。七層以下の上昇負荷は「確実な死」をもたらす。
探窟可能な層は探窟家のランクによって変わる。それは探窟家の持つ笛の色で区別されている。
まだ潜ることのできない鈴付きから始まり、深界一層まで探窟可能な見習いの赤笛、深界二層まで可能な一人前の蒼笛、深界四層まで可能な師範代の月笛、深界五層まで可能な達人の黒笛、そして深度制限のない伝説的英雄の白笛。
そんな危険な探窟家を目指す一人の少女、探窟家見習いのリコ。
アビスへのあこがれが人一倍強い彼女は、偉大な探窟家の母のようになることを夢見ていた。
そんなある日、探窟中に一人の少年と出会う。
アビスの中で一人、記憶を失い、名前はおろか、自身がロボットであることすら忘れてしまっている、謎の人間そっくりなロボットのレグ。
リコは、レグを孤児院に連れてゆき、大人たちの目から欺きながら一緒に生活するようになる。
そんな生活が2か月もした頃、アビスから探窟家の一団が帰還してきた。
そこにはリコの母親の白笛と封書が上がってきた。
実は、リコの母親のライザは数々の功績を残した伝説的探窟家で、10年前に深界六層より下へ行くことを意味するラストダイブ（絶界行）を行っており、それは人間が上昇負荷に耐えられることが実質不可能のため、事実上の死を意味していた。
その母親からの封書には、誰も見たことがない深層の生物の情報と、「奈落の底で待つ」という言葉が記されていた。
アビスへのあこがれと、母親との再会を果たすため、リコとレグはアビスの底を目指す。
騙されの連続
正直、放送していた2017年の数年前から異世界転生系アニメが乱立していて、異世界ファンタジー系から離れていました。
ましてはキャラクターの絵が自分好みではないという点です。
しかし、友人からの熱烈なおすすめと、"まどマギ"という成功例があったため見始めました。
騙されました。
ギャップがすごい（語彙力）
顔の輪郭、体のバランス、どれをとっても世界観とのいい意味でギャップがあるんですよね。
逆に、キャラクターをかっこよくとかリアルに描いてしまうと、この世界感とマッチしないし、なにより話によっては重くて見てられない（笑）
序盤は深層の冒険にわくわくしますが、中盤から後半にかけて畳みかけてきて、最後は号泣してました。なんて世界は残酷なんだと。
前例に"まどマギ"を挙げましたが、魔法少女というジャンルにも関わらず、子供でも大人でも楽しめる要素の一つに、キャラクターと世界感のギャップがあるのだと思います。どっちかに偏れば一部の人にしかウケませんし、かといって原作にかまけて他が中途半端になれば、いわゆるただの深夜アニメ止まりです。
そのバランスをとったのが"まどマギ"で、この"メイドインアビス"もその系譜だと感じました。
アニメはこそ13話で終わりましたが、その後は映画化し現在までで3本、そしてアニメシリーズ続編の製作も告知されました。映画もしっかり残酷で、しっかり感動します。
久しぶりにファンタジー系アニメでハマりましたね。
異世界転生系みたいにちょっと現実感あるのじゃなくて、どっぷりファンタジーの世界にハマりたい方には良いかもしれません。
でもしっかり戻ってきてください。「アビスの呪い」には気を付けて。
 |
価格:15,532円 |
 |
価格:14,093円 |
