関東屈指のスノーエリア、片品村のスキー場をご紹介【前篇】
片品村ってどこ?
そもそもどこにあんねん?って話ですよね。
テレビの天気予報でも出てきませんから、村に用事でもないかぎり知る機会はあまりないでしょう。
位置で言うと、群馬県の北北東にあり、東京から約180㎞の距離がある。
新潟県と福島県と栃木県に隣接し、最寄りのICは沼田、駅で言うと新幹線で上毛高原駅、在来線だと沼田駅。これらの最寄りの公共交通機関から車でおよそ40分ほど車で移動しないとたどり着かない。
決して行きやすいとは言えない立地ではありますが、関東圏からは関越道一本で約2時間ほど移動すれば、普段味わえない雄大な自然を体験することができます。
そして首都圏からアクセスのしやすい豪雪地帯として有名です。
積雪量で言えば新潟など日本海側の方があります。しかし、日本海側地帯特有の湿雪はすこし重く感じてしまうかもしれません。
かといって乾雪を求めると積雪量が少なかったり、東北や北海道といったアクセスのしにくい場所を求めないといけません。
片品村は新潟県の水分を多く含んだ雲を運びながらも、2000m級の山々に囲まるため程よく雲がブロックされ、吹きおろしの寒波によって関東地方では屈指のパウダースノーを楽しむことができます。
村内には5つのスキー場があり、一つ一つにそれぞれの色を持ったレイアウトをしています。今回はそのスキー場を地元民目線で、独断と偏見でお伝えしたいと思います。
①丸沼高原スキー場
住所:〒378-0414 群馬県利根郡片品村東小川4658-58
アクセス:【車】沼田I.C.→丸沼高原スキー場
【バス】直行バスが東京・新宿・池袋・大宮・川越・横浜から www.marunuma.jp
雪質最高のオールラウンドスキー場
村内でも高い標高に位置しているため、シーズンを通して気温は低く締まったバーンとパウダースノーを楽しむことができる。そして、オープンも早く広いバーンが用意されるためシーズン初めは若干混雑する。
ゲレンデが多彩で、ロープウェイを登れば全長4000mのロングライドを味わえるし、パークエリアではキッカーやレールなどでワンメイク狙える。キッズや初心者にもやさしい緩斜面もあるのであらゆるレベルの客層にマッチすることができる。
スキー場の麓にあるペンション村には個性溢れるペンションが集っている。スキー場へのアクセスも良く、一度行くと何度もリピートする人が多い。
スキーヤーとボーダーの割合で言うと、シーズン序盤は周りのスキー場がオープンしていないというのもあり、スキーヤーとボーダーは半々くらい。年明けで落ち着いてくると、ボーダーが増えてきて、地形遊びが好きそうなお客さんが増えてくる。
コースレイアウトが良い
まず初めてのスキー場に来て思うのが、何処を滑ったらいいの?という問題です。
丸沼高原の良いところは上から下までわかりやいレイアウトをしているという所にあると思います。裏山や連絡路といった複雑な設定ではなく、ロープウェイを主軸としたレイアウトになっているので、ロープウェイを登ればまず間違いないです。
かつ、地形にとんだロングライドを楽しめるので、長いコース特有の飽きがくることもありません。
その日、その時の楽しみ方ができるコースレイアウトになっています。
②ホワイトワールド尾瀬岩鞍
住所:〒378-0412 群馬県利根郡利根郡片品村土出2609
アクセス:【車】沼田 IC →ホワイトワールド尾瀬岩鞍
【電車】上毛高原駅 → シャトルバス、沼田駅 → シャトルバス
広々ゲレンデでダイナミックなスキー場
全16コースを有する群馬県屈指の巨大スキー場。
丸沼ほど標高が高いわけではないが、降雪量は十分。西山エリアなどの非圧雪ゲレンデから、全国大会が開催できる基準を満たした広大なゲレンデまで、数多くのスキーヤーの要望を満たしてくれるスキー場。
また、スキー場内に点在するロッジや個人経営のレストランで提供される食事やサービスは、田舎ならではの温かみを感じることができる。
パークなどのレイアウトはないため、比較的スキーヤーが多め。
基礎スキーヤーから競技スキーヤーにはなじみのあるスキー場として知られている。そのため、練習やスクールが週末行われていることが多い。
スキー場へと登る坂道がかなり急坂で、毎年そこで登れなくなってしまった車による渋滞が起こる。
実際、四駆のスタッドレスでも止まってしまえば、登りきるのは難しい時もある。必ずシーズン中に車で来る際は、四駆のスタッドレスタイヤを装備することをオススメする。
ロングターンには最適
数多くのスキーの全国大会を開催してきたスキー場なので、コース自体が広くて長いです。
180㎝以上の長いスキーを持って行っても、難なくフルカービングが出来てしまう。スキー場中腹のチャンピオンコースや女子国体コースなどは、国民体育大会のバーンとしても使用され、スピードを出すにはもってこいの場所です。
大会バーン以外のゲレンデも広いので、初心者にとってもぶつかる心配が少ないと思います。
③かたしな高原スキー場
アクセス:【車】沼田I.C.→かたしなスキー場
【電車】上越新幹線・上毛高原駅下車→バス→かたしな高原スキー場
【バス】直行バスが東京・新宿・池袋・大宮・川越・横浜から
関東唯一のスキーヤー専用スキー場
先程の岩鞍スキー場に隣接しているスキーヤー専用のスキー場。そのためボーダーは行くことは出来ても滑ることは出来ない。
ファミリー層をターゲットにし、ミッフィーをアイコンに子供目線に立った営業を展開をしている。お土産コーナーにはミッフィー関連のグッズが数多くあり、ミッフィーファンにはたまらない場所でもある。
また、ゲレンデ内には宿泊可能のロッジがあり、それぞれが離れになっているので、プライベート感を存分に味わうことができる。
リフトが黄色や赤色、青色といった色分けがされ、子供が目印にしやすい配色が施されている。コース自体も緩斜面が多いが、少し上に登れば急斜面が現れ、スピードを出して楽しめるようにもなっている。
スキー場内には常駐するレーシングスクールや、初心者向けのスクールがあり、足慣らしには最適な環境が揃っている。
規模の小ささを武器にしている
滑ることに関して言えば、大きなゲレンデや施設は必要だと思います。しかし、利便性という面から見ると、移動に時間や体力を要してしまうデメリットも生じてしまいます。
その点、かたしな高原スキー場は物事がコンパクトに収まるというメリットを持っています。
食事、レンタル、宿泊といった行動を小さな行動範囲で収めることで、子供や親への負担を軽減していると思います。
ゲレンデ内に併設されているロッジは、扉を開ければすぐスキーを履いて滑り出すことができ、プライベート感を感じることができます。
朝起きて、スキーをして、ご飯を食べて、ゲレンデからそのままベッドへとフェードイン。大人も子供が寝静まった夜に、自然に囲まれた環境で一杯やるのもいいのでは?
後編へ続く→→→