非現実Blog

自然✖アニメ。子供の頃の感性を大事にしたい。そんなブログになる予定です。

見聞を広める『幸福路のチー』【レビュー/感想】

ジャケ借りしました。

世界をみると、ディズニーやピクサーのような海外のアニメ製作会社の作品はワールドワイドに見られています。

日本のアニメも、世界に輸出している文化としては大きな役割を得ていると思っています。

 

しかし、前述で述べたように、ディズニーとかピクサーとかは知っているけども、他って何?そもそもそれ以外ってあるの?

正直自分もそう思います。それって、日本のアニメが豊富すぎるってことだと思うんですよね。国内で完結しちゃうくらい多種多様なジャンルがあって、市場が潤ってて。

 

だけど知らないだけで、世界には数えきれないほどのアニメがあるわけです。

近年では、Netflixなどの動画配信で世界中の作品を手軽に見れます。

最初は抵抗があったのですが、完全に売り文句にやられて見ちゃいました。

 これは自分たちの物語

youtu.be

 

・幸福路のチー

公開:2019年11月29日(日本)

原作:ソン・シンイン

監督:ソン・シンイン

主題歌:ジョリン・ツァイ

   「幸福路上」

 

あの日思い描いた未来に、私は今、立てている?

1975年4月5日、蒋介石が没した日に、本作のヒロイン、リン・スーチーが生まれた。

それから数十年後、アメリカで暮らすチーのもとに一本の電話が入る。

祖国台湾に住むおばあちゃんが亡くなったという連絡だった。

 

久しぶりに故郷に帰ってきた、あたりの景色はまるで違う場所のように感じた。

汚かった河は整備された運河に、遠くには高層ビルが立ち並ぶ。

久しぶりに会った同級生には覚えられていない。

 

おばあちゃんの葬儀に行ったはいいが、周りの人達との温度差に違和感を抱く。

お母さんとお父さんもすっかり変わってしまった。

自分が変わってしまったのか、周囲が変わってしまったのか…チーは子供の頃の記憶を思い辿る。

 

子供の頃は、空想が大好きな無邪気な女の子だった。

小学校で出会った友達と遊ぶ毎日だったが、友達が退学や転校をしてしまう。

貧しい家庭だったチーは、中学生までは劣等生だったが、親の期待もあって高校生から進学校に通えるようになり、エリートコースを歩んでいた。

しかしチーは、民主化に向かう激動の時代のうねりにのまれ、学生運動に明け暮れ、大学卒業は地元の新聞社に入社する。

家族を養うために必死で働く毎日。

1999年9月21日。台湾を襲った大地震。突然の出来事に混乱するチーは、その地震で子供の頃一緒に遊んだ友人が亡くなったことを知る。

 

現実に疲れたチーは、アメリカにいる従兄を頼りに渡米を決意する。

アメリカで出会った人と結婚したが、夫婦間の価値観の違いにより離婚を考えてしまっていた。それは、子供ができたということ。

このままアメリカで暮らすことがいいのか、子供を育てたいが不安が募る一方で、故郷で再会した親友がたくましく生きているのをみた、チー。

 

人生の岐路に立たされた彼女は、幸福路で決断する。

 

時代は違えど胸にくるものがある

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(C)Happiness Road Productions Co., Ltd. ALL RIGHTS RESERVED.

舞台は20世紀末前後の台湾で、時代背景や文化が現在と違うので同じ追体験をすることはできませんが、その時代に生きたキャラクター達の心情には共感するものがあります。

 

今も昔も、子供の頃思い描いた理想を現実にしている人はほとんどいないでしょう。

どこかで挫折し妥協し、現実をみる時がきます。

作中のチーたちも、各々が現実を知り、その時代を生きていました。

特に時代の変わり目や災害といった、外的要因によるものは抗えないものがあります。

 

ですが、自分以外に目を向けてみると、そんな中でも支えてくれる人達がいるはずです。友人や家族は、いつの時代もそばで支えてくれる存在なんだと改めて感じさせる、そんな感覚を味わうことができる作品です。

 

ちょっと行き詰ってしまった、そんな人達にぜひ見てもらいたい。

自分もその一人なので、たまたま借りた甲斐がありました(笑)

 

 

映画「幸福路のチー」 [ グイ・ルンメイ ]

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